pu-log’s diary

たくさんの物語と出会うことを今年の目標とする。

今月購入した漫画(23年5月)

◇ウスズミの果て 1巻/岩宗 治生
ウスズミの果て 1 (HARTA COMIX)
閑散としている荒廃都市を探索し、死者を弔い続ける少女が主人公。読み始めてすぐ、タイトルと描かれている世界がリンクして、目の前に光景が広がった。機能停止した街をウスズミと表現する作者のセンスに惚れるなあ。

目的ははっきりしているけれども設定はぽつぽつとだけで、多くは語られていない。この漫画に関しては説明臭くなると世界観が崩れてしまうだろうし、読者が想像で補完できるくらいには配慮もされていたし、ちょうどよい情報量と思う。組織だ何だは物語の本質にもあまり関係ないことだしね。物語を取り巻く静かな空気も心地よく、ディストピア系の漫画でここいち面白かった。1話完結なのに続きが気になるって久しぶりの感覚だ。
 
◇ダイヤモンドの功罪 1巻/平井大
ダイヤモンドの功罪 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)
野球かあ、得意じゃないなと思いつつ「となジャン」で読み始め、このたび応援購入するほどハマってしまった作品。神がかり的な才能を持つ主人公の生きづらさと、天才を目の前にしたチームメイトたちが直面する残酷な現実を生々しく描いたヒューマンドラマ。この先どうなるかわからないけど、今のところ野球漫画として読むとちょっと違うてなるかも。

スポーツ漫画=爽やか・友情・勝利のイメージてもう古いんだな、昼ドラ並みにドロドロしてるんだこの子たち。天才が凡人を理解できないことは罪なのか、周囲が天才を罪深き者としているのか、主人公と関わっていく子どもたちの気持ちも痛いほどわかるんだけどね、おばちゃんくらいになると主人公もただの子どもとしか見れないから、理解者よ早く表れてくれと念を送らずにいられない。彼らが自分自身とどう折り合いをつけていくのか、続きを早く読みたい。
 
◇血の轍 16巻/押見修造
血の轍(16) (ビッグコミックス)
泣いた。清一の中の憎悪が憐憫で上書きされる過程にね、目から汁がこぼれちまった。これからママを看取ることで、本当の意味での親離れができると思う。ほんの少しだけ、清一の未来に光がさしてほっとした。
 
◇黄泉のツガイ 4巻/荒川 弘
黄泉のツガイ 4巻 (デジタル版ガンガンコミックス)
おもしろい。おもしろいんだけど、解明されていない謎や設定が多すぎて4巻になってもとっちらかっている感が否めない。パルスのファルシのルシがパージでコクーンとまではいかないが、もう少し背景を明かしてくれないと物語に入りこめません。いっそ話のスジが集約されるまで待つものアリか。
 
◇光が死んだ夏 3巻/モクモク れん
光が死んだ夏 3 (角川コミックス・エース)
3巻は光の中にいる異形にさらに踏み込んだ内容だった。ヒカルは明らかに化物で人間とは違う異質な存在なのだけど、何か哀しいんだよね。自分の居場所になってくれたよしきにすがる姿を見ていると、守りたいとすら思う。それなのに明らかに霊能力強そうな人物が加わっちまって、ますます幸せな結末は望めなそうだ。
 
◇クレイジー・Dの悪霊的失恋 3巻/カラスマタスク
ジョジョの奇妙な冒険 クレイジー・Dの悪霊的失恋 3 (ジャンプコミックスDIGITAL)
最終巻。とてもよい着地だった。本編では残念なフェミニストだったホル・ホースという男を、よくぞここまでかっこよく描いてくれた。ジョジョ3部エピソードの裏側を見たことで本編にも深みが増したし、スピンオフとしてすごく優秀な作品だった。ディオの口からダニーの名前が出るなんて、シリーズファンに向けてこれ以上ない演出でしょう。
 
◇フォビア 1巻/ゴトウユキコ
フォビア(1) (ビッグコミックス)
怖くないけど気持ちは悪い。恐怖症をこじらせた人間がおこす狂気の沙汰を描いたオムニバスのサイコホラー。明らかに日常生活に支障をきたしているのに誰も精神科にかからないのは違和感あったが、そういうこと言いだすと漫画が成り立たなくなるし空気読めって言われそう。闇深くて私好みの作品だった。自己臭恐怖症のエピソードは実在しているんじゃない。
 
◇きみの春花 1巻/有馬 嵐(BL)
きみの春花 (ダリアコミックスe)
イイ・・・! ★の多さだけで1・2巻同時購入という賭けにでてしまったが、大勝利だった。キャラ、展開、外野の関わり方、全部好き。距離の縮め方がめちゃ好みだし、生徒会長も察する能力の塊であおり上手。ベッドシーンがあからさまでないのも個人的にはありがたかった。最後まで純愛のピュアな気持ちに浸らせてくれてありがとうございます。2巻は先輩が卒業した後の話から始まるし、2人の絆がどう深まっていくのか楽しみ。
 
◇運命の番に求婚(プロポーズ)だなんて/春田(BL)
運命の番に求婚(プロポーズ)だなんて【電子限定おまけ付き】 運命の番がお前だなんて (ディアプラス・コミックス)
ああああ感無量! 最後の最期まであんな調子だった二人が、その後どうなっちゃってんのかなあ、と読み始めたらおおっと予想以上に虎谷がデレてギュンギュンいわしてくるのだが。ケンカップルだった前作もすごくよかったけど、今作を読んで思いました。やっぱり私は攻めが受けを好きで好きでたまらない姿をたまらなく見たいのだと。本当に買ってよかった。
 
◇ゴールデンスパークル/鈴丸みんた(BL)
ゴールデンスパークル
トータルでも3本の指が入るくらい好きな作品をこのたび単行本で買いなおしました。単話で読んでいたから新鮮な感動はないものの、レッスンを続ける二人のやり取りは何度読んでもにやけてしまう。何も知らない顔がいい男に、それなりに経験を積んでいる顔のいい男が手とりナニとりレクチャーする、それを眺めるのくっっっそ楽しい。楽の「かわいいって言ってんの」はリアルでも使える金言。
 
◇オメガの婿取り/黒井よだか(BL)
オメガの婿取り【電子限定特典つき】 (B's-LOVEY COMICS)
αを殴りつける強いΩ主人公でありがたかった。Ωが社会的に虐げられるのは見てい辛くなるときもあるからね。読みながらよほど物語に入ってしまったのか、じらして、じらして、やっと思いが通じ合った攻め様の想いに同調した私は、切実さしかない濡れ場にひどく心を奪われました。よだか先生ち〇こ巧みなんでできれば発光させず見せていただきたかったですけどね、まあしゃあない。極道・主従・一途とみんなの好きが詰まった作品でした。
 
◇adam vol.9、10
セールのときあちこちで買っているシリーズ。それにしても、スケベ度下げました? 個人的に効果音はより下品であってほしいのですが、おキレイな音しか出ていなくて残念です。烏丸ピヨひこ先生はいつも通りよかったですばい。