pu-log’s diary

たくさんの物語と出会うことを今年の目標とする。

児玉清「ひたすら面白い小説が読みたくて」にある本を読む

芸能界でも指折りの読書家として知られている児玉清氏。亡くなられたのは2011年。本書は彼の逝去から2年後の、2013年4月9日に発刊された書籍です。

はじめに
本書は書評集ではなく、氏が執筆された解説を集めた解説集です。単行本には「文庫解説コレクション」のサブタイトルがありましたが、文庫化する際、省かれたようです。

読書を趣味とされている方であればわかっていただけると思いますが、本を読んでいると時々、次に読む本に迷うことがあります。読む本がないのではなく、読みたい本が思い浮かばないのです。

私の場合、そんな時は、たくさん本を読まれている方が薦めるものを参考にすることがあります。膨大な数を読破された方が読んでもらいたいと言っているならば間違いないだろうという、信用買いってやつです。たまーにハズすときもあるけれど、心の底から面白くないと感じる本は、そうそうありません。

そのようなつもりで手に取ろうと考えている方には、本書は少し違った内容ですのでご注意ください。児玉さんの語りを楽しみたい、どちらかというと児玉さん自身に興味がある人向けの本です。

 
 

弥勒の月/あさのあつこ

弥勒シリーズ1作目。現時点で9冊も出ている人気シリーズだがドラマ化されていない。頭が切れて腕も立つ同心の信次郎、得体のしれない陰を背負う小間物問屋の清之助、二人の間に立つ岡っ引きの伊佐治が、江戸で起こった殺人事件の謎を追う。
弥勒(みろく)の月 「弥勒」シリーズ (光文社文庫)
現代風の時代劇と言えばいいだろうか、とても読みやすかったので時代小説が苦手な方にもおすすめできる。ミステリについてはご都合主義を感じたものの、会話のテンポもよく、暴走しがちな信次郎につっこむ伊佐治の遠慮のなさといったコミカルな要素が楽しい。上記3人が繰り広げる人間ドラマに引き込まれ、1冊あっという間だった。
 

柳生薔薇剣/荒山 徹

自らの出自である朝鮮との縁切りを望み、東慶寺(縁切り寺)に逃げ込んだ”うね”。彼女の帰国を望む朝鮮師団と幕府の刺客から”うね”を守護するのは、艶やかな薔薇のごとく見目麗しい姿と、流麗なる剣の技を兼ね備えた女性剣士・矩香だった。
柳生薔薇剣
単行本の帯に「司馬遼太郎の透徹した歴史観山田風太郎の奇想天外な構想力、さらに柴田錬三郎の波乱万丈の物語を受け継ぐ時代小説作家」とあり、期待して読み始めた。主人公の矩香は柳生宗矩の娘にして十兵衛の姉。あの十兵衛がシスコンになるくらいのイケメン女子で、その腕前は弟をしのぐほどと言われている。襲い来る手練れを相手に大立ち回りをする勇ましさは、女性が三歩下がっていた時代という認識があるだけに、めちゃ痛快。これは十兵衛でなくとも惚れちゃうわ。忍者や朝鮮妖術師、陰陽師が登場する時代小説が好きな方におすすめできる作品だった。

今作の続編は「柳生百合剣」。著者は柳生一族を主人公とした本をたくさん書かれているようだ。ほかの作品も読んでみたくなった。
 

阪急電車/有川 浩

阪急電鉄の中でも知名度が低いらしい今津線。そこに乗り合わせた人のエピソードを繋いでいくリレー形式の連作短編集。ふとしたことから恋が始まったり、赤の他人の一言にはっとしたり、ささやかな一期一会から生まれるドラマは人の温もりを感じるものばかり。
阪急電車 (幻冬舎文庫)
初々しいカップルの微笑ましいエピソードもいいが、私は婚約破棄した元恋人の結婚式に、白ドレスで参加したアラサーOLの話が心に残った。決死の覚悟をした「討ち入り」、そう共感できる粋な人になりたい。この作品を読んだ人がもし同じシチュエーションに遭遇したなら、真っ先に新郎さんの行いを疑うようになると思う笑。1話1話が短く空いた時間にさっと読めるので、何か読みたいけど気力不足、というときにぴったりの1冊だった。
電子書籍版は楽天kobo、ebookjapanで取り扱いあり。

 

弘海/市川拓司

弘海 息子が海に還る朝 (朝日文庫)
悪人が一人も出てこない、とてもやさしい物語だった。息子に起こった異変を受け入れ、最良の選択を実行した親御さんが素晴らしい。特にお父さん、弘海くんをうらやましく思うほどすてきな方だった。これは私のつたない感想を見るより実際に読んでいただきたい。表紙やあおりからして泣かせる雰囲気をバンバン醸し出しているが、涙もろい私でもじんわりくる程度だったから、安心して人前で開いてほしい。
 

夕映え/宇江佐真理

江戸で一膳飯屋「福助」を営む”おあき”。世間は幕府体制が崩壊する噂で持ち切りだったが、このまま普通の生活が続くものと思っていた。しかし、息子が彰義隊(幕軍)に入隊したことにより、家族は時代の流れに翻弄されていく。
夕映え 上 (角川文庫) 夕映え 下 (角川文庫)
江戸から明治という大転換期を詳細に綴りたいのは作家の性なのだろうか、史実説明が多すぎて真面目に読むと疲れる。大政奉還の大きな流れを知っていれば、そのあたりは飛ばしながら読んでも問題ない、というか結構とばして読んだ。著者が生き生きと描く市井の人々の暮らしと庶民から見た幕末・維新の物語にすっかり誘い込まれ、本筋の先を早く読みたくて仕方がなかったのだ。

主人公のおあき含め、現代人の感覚では共感しにくい登場人物が多かったものの、そんな気ざわりを打ち消すほど素晴らしい物語だった。文庫上下巻ながら手に取りやすいボリュームだし、人情を感じる時代小説に興味のある方にはぜひ読んでもらいたい。クライマックスシーン、おあき夫婦が眺めた夕映えに、私も胸が熱くなった。
 

贋作 天保六花撰/北原亞以子

贋作 天保六花撰 (講談社文庫)
原作の講談「天保六花撰」をまったく知らないので調べた。本家の片岡直次郎は仕事もせず、博打や強請りで生計を立てている「美男だが救いようのない悪人」らしい。

本作の直次郎は原作のろくでなし部分はそのままに、著者流の人間的な魅力が加えられていて、顔だけではなく性格もイケメンな男に生まれ変わっていた。原作の天保六花撰に登場する人物に魅力を感じなくて敬遠してきた、と言っていた児玉さん同様、著者も似たような思いがあって本作を書いたのかもしれない。原作を知ってから読むと本作の面白さが増すとは思うが、時間がいくらあっても足りなくなってしまう。人物像だけなら児玉さんの解説でわかるので、そこだけ先に読むことをおすすめする。それだけでも読後感が変わるはず。
 

周極星/幸田真音

周極星
巨大市場・中国を舞台に、野心あふれる若者たちの成長が投資の世界を通じて描かれている。説明にある経済小説としてより、人間ドラマとして読んでもらいたい。遺恨をもつ日中混血の男女が、相手を出し抜くべく様々な手段で駆け引きをしていく中、自らのアイデンティティに向き合ったり、挫折を味わったりする。図らずも彼らと関わることになる老獪な邦銀上海支店長が、何食わぬ顔をして二人とも手玉に取る場面が最大の見どころ。成功か破滅か、二択の勝負を繰り広げる金融業界の最前線は、ある意味ホラーより恐ろしい。
 

繋がれた明日真保裕一

付き合っていた女性に付きまといをしていた相手を、ケンカの末に刺し殺してしまった主人公。懲役刑を受け仮釈放されたが、被害者が先に手を出してきたこと、防衛のため持参したナイフを使用したことから、「殺そうとして殺したのではない」という思いを払拭できずにいた。
繋がれた明日 (朝日文庫)
加害者側は人格者ばかり、被害者側は心が壊れている人ばかり、という構図が気になったが、著者はどれだけ理不尽であっても罪は消えないと言いたいのかもしれない。強気で前向きな主人公のおかげで、加害者視点という暗くなりがちなテーマであっても鬱々とせずに読むことができた。客観的に自分を見ることのできない主人公を諭してくれる周囲の言葉が印象に残る。
 

天涯の船/玉岡かおる

日本が近代国家への道を歩みだした明治初期、酒井家娘・ミサオの身代わりとして12歳で留学した少女の波乱に満ちた生涯を描く。
天涯の船(上)(新潮文庫) 天涯の船(下)(新潮文庫)
本作を執筆するにあたっては、明治にオーストリア伯爵夫人となったグーデンホーフ光子さんからインスピレーションを得たそうだ。内容は「ハーレクイン系大河」と言えばいいだろうか、ミサオと川崎造船所(現川崎重工業)初代社長・松方幸次郎をモデルにした光次郎とのラブロマンスをメインに、この時代に海外移住する大変さや松方コレクションといった幸次郎の軌跡について描かれている。

読み手を選びそうなところが1点。光次郎は既婚者のためミサオは必死に別れようとするが、終盤になるにつれ家族に迷惑がかからなければ何をしてもよい、といったニュアンスの開き直りをし始める。他人がすれば不倫、自分がすればロマンスというのが気になる方はご用心を。
 

 

かなしぃ。/蓮見圭一

かなしぃ。 (新潮文庫)
原題は「そらいろのクレヨン」。ある作家が思い出に残る女子同級生と会う話や、頭は切れるがソリが合わない編集者との話、ある塾講師と過ごした時間のことなど、平凡な人々の日常を描く短編集。想像の余白を残す結末が多く、読後は心地よい余韻にひたることができた。思いをめぐらす楽しさを十二分に味わわせてくれる作品だった。

随所にある名言の数々も興味深く、都度検索しながら読み進めたため読了までに意外と時間がかかってしまった。著者の知見の深さに感服しつつ、記憶に残しておきたい言葉をメモする。

「詩人の恋」より/明日終末が訪れようとも、私は今日林檎の木を植える(ゲオルギウ)
「そらいろのクレヨン」より/私自身、自分が大リーグの選手になるチャンスがあると思うくらいまだ幼く、神の存在を疑うくらい大人だった(ポール・オースター
 

雪えくぼ/蜂谷 涼

雪えくぼ (新潮文庫)
明治20年ころの雪深い地域を舞台にした恋愛小説。登場するのは幸せとは言い難い、今で言う「男運のない女性」たち。初めての恋に夢中になり盲目的に相手を信じてしまう気持ちは、恋愛経験のある人なら共感できるのではないだろうか。女性作家の感性で描かれる官能場面はただただ美しく、落ち着いた筆致で綴られる物語の行間からは、情欲に身を焦がす女性の艶まで感じることがでた。それぞれのエピソードが最終話「名残闇」ですべてがつながる構成までもが完璧。2020年現在、手に入れるには中古本しかないことがとても残念である。
 

永遠の0(ゼロ)/百田尚樹

太平洋戦争で戦死した宮部久蔵がどのような人物だったのか、孫にあたる姉弟が元戦友たちを訪ねて、祖父に関する思い出を聞いてまわる。
永遠の0
良くも悪くも話題になった百田氏のデビュー作。映画も大ヒットしたので、ご存じの方も多いのではないだろうか。戦争の記録として読むか、人間ドラマとして読むか、どちらに心動かされるかによって読後感は変わる。元戦友たちから語られる戦場の記憶が華々しくも悲惨で、私はいたたまれなくなってしまった。エンターテイメント性があり読みやすいので、活字離れが進んでいるいま、本作を戦争を知っていただく取り掛かりとするのもいいと思う。先入観なくいろんな世代の方に読んでいただきたい物語だった。

 

霧の果て 神谷玄次郎捕物控/藤沢周平

霧の果て 神谷玄次郎捕物控 (文春文庫)
主人公の同心・神谷玄次郎が江戸で起こった殺人事件の謎を追っていく、連作のミステリ短編集。普段の勤めぶりはだらしない玄次郎だが、ひとたび事件が起きれば目が覚めるような解決ぶりを見せ、おまけに剣の腕も一流。このギャップに魅せられ児玉さんが「ぞっこん惚れ込んだ」のもうなずける。江戸の庶民や下級武士の暮らしもリアリティを持って描かれ、正統派の時代小説を求めているなら間違いない一作。高橋光臣主演でドラマ化もされている。玄次郎の情婦・お津世役は中越典子。まさにイメージどおりの配役だ。

 

鹿男あをによし万城目学

奈良にある女子高の臨時教員として働くことになった主人公は、ある日人間の言葉を話す鹿と出会う。鹿に命令され、戸惑いながらも指示された物を手に入れるべく動く主人公だが、それが1800年前から続く日本の滅亡に関わる重大な事柄だと知る。
鹿男あをによし (幻冬舎文庫)
ジャンルはファンタジー玉木宏主演でTVドラマにもなった有名作。学園モノでもある今作の大きなテーマは、日本神話。春日大社の使いである鹿に、京都の狐(稲荷大社)、大阪の鼠(大黒天)が加わり、主人公は右往左往。「日本滅亡」なんて剣呑なワードを鹿が口をモグモグさせながらしゃべったり、神使と人間が真面目にすっとぼけたり、すごくシュールで突拍子もない設定なのに、著者が描くと違和感がまったくない。長い前置きから始まり、挫折しそうと思いながらも気づいたら頭から足の先まで世界に入りこんでいた、なんて「あるある」のスロースターターぶりも健在であった。最後の最後でおっと、となるエンディングも鹿男らしくて、大いに楽しませてもらった。

 

孤宿の人/宮部みゆき

江戸で不遇な環境におかれていた幼い”ほう”が、金毘羅詣での途中で置き去りにされた四国の小藩・丸海藩。(※架空の藩。実際にあった丸亀藩がモデルになっているとのこと)江戸で「悪霊」と噂される人物を藩で受け入れたことから、平和な町に不穏な空気が流れ始める。
孤宿の人(上) (新潮文庫) 孤宿の人(下) (新潮文庫)
散りばめられた謎が回収されていく物語運びもさることながら、さまざまに起こる人間ドラマが素晴らしい。上下巻ながら、あっという間に読了した。政治的思惑の理不尽に苦悩したり恐怖に支配され自分を見失ったり、登場人物たちは複雑な心情に囚われていて、物語は後半になるほど重苦しいエピソードが多くなる。あまりに酷で、読んでいてしんどい場面もあった。だが、どんなときも心の感じるまま動く”ほう”が、登場人物だけではなく私も救ってくれた。

心を閉ざしてしまった加賀様と”ほう”のやり取りからは、子どもが持つ力を信じている著者の想いをひしひしと感じることができた。恵みの海、神を祀る山、活気ある旅籠町など、詳細に作り込まれた丸海の風景も美しく、小説世界にどっぷり浸れる作品だった。
 

かんじき飛脚/山本一力

かんじき飛脚 (新潮文庫)
江戸時代の配達人、飛脚にスポットをあてた時代小説。老中・松平定信加賀藩(現在の石川県金沢市)を快く思っておらず、いちゃもんをつける理由を作るため、病にふせっている加賀藩主・前田治脩に必要な秘薬を金沢から江戸に到着させまいと妨害してくる、という話。歴史にうといせいか、半分くらいまで読んでやっと話が理解できた。

体を作るための食べ物のことや道中の宿での扱い、北陸最大の難所「親不知子不知」の由来など、職業飛脚に関する掘り下げが詳細で読みごたえがある。飛脚になるためには身体的条件に加え、数代前までさかのぼり身内に罪人がいない身の上の確かさも必要など、彼らが実はエリート集団だったという事実をはじめて知った。前半は話に加え登場人物の見分けもつかず読み進めるのに数日かかったものの、途中ハマってからは一気読み。読後は飛脚のパワーフード、お餅にうどん、卵かけご飯が食べたくなった。
 

忍びの国/和田 竜

忍びの国 (新潮文庫)
著者は時代劇×エンタメの第一人者。時代は天正、織田軍伊賀攻めのころ。忍者はゲームにいるような超人的な術や身体能力を持つ一族として描かれており、主役の無門は伊賀一の腕前と言われている。普段は怠け者で正義の欠片もなく、一にも二にも金、金、金な無門だが、いざ必要となれば慈悲の欠片もなく敵を瞬殺。振り幅が大きいほど萌えが増すとはこのことか、とにかく剛の者を圧倒する無門が超クールでかっこいい。印象的だったのは、残念な武将と言われることの多い信雄が偉大な親を持つ苦悩を吐露した場面。そうだよね、親とワンセットで評価される2世は現代以上にしんどいことも多かっただろう。

1冊完結、冗長すぎず、忍者vs織田軍の合戦も迫力満点。1点だけ気になったのは、敵対する武将の個性や心情は丁寧に描かれているのに、無門とお国は心理描写が少ないせいか、お互い何を考えているのか分かりづらい。そのあたりは漫画がうまく補完していたので、もっと今作を知りたい方は手に取って損はない。
忍びの国 コミック 1-4巻セット (ゲッサン少年サンデーコミックス)

 

ほか掲載作

シリーズものや手に入らなかった本、作者かぶりは読んでいない。

神の守り人/上橋菜穂子
神の守り人〈上〉来訪編 (新潮文庫)
神の守り人〈下〉帰還編 (新潮文庫)
守り人シリーズ5作目。
1作目はこちら→精霊の守り人 (新潮文庫)
女用心棒バルサが活躍するファンタジー。TVアニメ化もされている有名作。

日本国債幸田真音
日本国債 改訂最新版【上下 合本版】 (角川文庫)

鬼哭の剣/北方謙三
[asin:B07Z8ZWG7X:title]
日向景一郎シリーズ4作目。
1作目はこちら→[asin:B07TFF8SCD:title]

牛込御門余時/竹田真砂子
牛込御門余時 (集英社文庫)

モダン東京<3>哀しき偶然/藤田宜永
モダン東京〈3〉哀しき偶然 (小学館文庫)
探偵・的矢健太郎シリーズ第三弾。舞台となっている時代は昭和7年とのこと。
1作目「蒼ざめた街」→モダン東京〈1〉蒼ざめた街 (小学館文庫)

攘夷 交代寄合伊那衆異聞/佐伯泰英
攘夷 交代寄合伊那衆異聞 (講談社文庫)
シリーズ6作目。
1作目はこちら→変化 交代寄合伊那衆異聞 (講談社文庫)

終わりなき始まり/梁石白
終りなき始まり〈上〉 (朝日文庫) 終りなき始まり〈下〉 (朝日文庫)
 
 
※氏は海外作品の解説もされているが、絶版が多いため断念。
 

おわりに

特におすすめ3つを挙げるなら

・柳生薔薇剣
・夕映え
忍びの国

現在入手可能な中で選んだら時代小説ばかりになってしまった。とにかく重版されていない書籍が多いことに驚く。出版業界の事情はわかりかねるが、こんなに面白い作品が図書館か中古でしか読むことができないなんてもったいない。もう紙刷りしない本こそ電子化して、後世に残していけるように発展していってほしい。
 
 
おしまい。